吉徳 × F:NEX『日本人形フィギュア』第11弾は御坂美琴
 
勝気で元気あふれる御坂美琴が、艶やかで美しい日本人形フィギュアになりました。
着物には、多様な花柄と流水の金箔押しを施した明るいイエローベースの友禅生地と、草花や鳥に金箔を散らした明るいグリーンベースの友禅生地を使用しております。左手には美琴の好きなゲコ太の巾着を持たせました。
 
衣装原型は、長く様々な人形を製造してきた「スキヨ人形研究所」社が手掛けました。
同社はまず、代表的な日本人形である「尾山人形」の技術を注ぎ込み、フィギュアならではのボディラインを活かすべく、幾度もブラッシュアップを重ねました。
首から肩のラインを整えることで、柔らかいシルエットを表現。熟考した帯類の位置とバランスは、若くハツラツとした印象を抱かせます。伝統と現代の技術を融合させた姿は、一世を風靡したフランス人形のごとく、見目麗しい人形とする事が出来ました。
 
身に纏った着物は、生地色や柄の選定、その魅せ方等に、徹底的にこだわりました。
二枚重ねの外側の振袖は、元気、軽快といったイメージを喚起させる黄色をベースに、にぎやかさを感じさせる、多様な花々に流水の金箔押しを施した柄の友禅生地を選択しました。
左の脱ぎ袖からのぞかせる内側の振袖は、ゲコ太に合わせつつ、爽やかさ、癒しといったイメージを喚起させる緑色をベースに、どこか気品を感じさせる、草花や鳥に金箔を散らした柄の友禅生地としました。
一般的な友禅は、白生地の上に柄を彫った型を載せ、その柄部分のみを1色1色染色していきます。
1色につき1型使用し、それを複数回繰り返すことで、1枚の絵柄を浮かび上がらせます。そして、蒸すことによって色を定着させ、水洗し、皺を伸ばして仕上げる、という工程を経て完成します。

今回の場合、黄の振袖は13色、緑の振袖は15色使用して染色しております。手間と時間を注がれて染め上げられた生地は、独特の深みのある色合いを放ちます。
 
帯部分は、電撃をイメージした青色をベースに、コインを彷彿させる丸紋の柄の金襴生地を使用しました。
金糸や銀糸、金銀箔を織り込んだ伝統的織物である、金襴。複数の階層を設けることで、様々な模様を立体的に表すように高密度で織られた金襴は、小さいながらも実際の帯地のような厚みを持ちます。
京都の代表的な織物商「伴戸商店」が製造し、艶と質感にあふれた絢爛な当生地は、鮮やかな振袖姿を引き締めます。